家庭内番組コピーの著作権料支払い拒否で東芝が勝訴

録画物の著作権をめぐる事件で興味深い判決が出ました。

著作権を主張する団体が権利を主張し録画機器メーカーから金をふんだくっていたんだけど、元々私的複製は法律では合法だったが、デジタルの完全複製にイチャモンをつけて法律が捻じ曲がり、デジタル映像物の著作権が厳しくなった経緯がある。

この著作権団体があるせいで、日本のデジタル映像の規格や放送電波に至るまでプロテクトの仕様が決めづらく、家電メーカーは開発が大幅に遅れ、その間に著作権団体の影響がない台湾や韓国のメーカーが急成長し日本の家電メーカーの弱体化につながり経済を現在も圧迫している状態である。

DVDに焼いて売っているような悪質な例もあるんだけど、社会的問題となった動画共有ソフトが発展した背景に、プロテクトによるデジタル録画の煩わしさが手伝って、見逃した番組はダウンロードした方が早いとなって著作権破りの脱法意識より私的複製に近い感覚で使っているユーザーがほとんどだと思う。

大体CPRM対応のDVDRなんかは料金の一部に著作権団体への保証料が含まれていたはずだし、録画機器までに支払い求めるのは2重どりという気がする、正当な著作権の請求ならいいが自分の歌を本に乗せたらJASRACに請求された大槻ケンヂのような例があったり、パワーホールなどの名曲を残した平沢進のようにJASRAC非参加のアーティストもいます、著作者に金が払われてなかったり著作権団体のあり方が問われる時がきたのかなと思います。

著作権団体は控訴するみたいですが、東芝の判例を受けた他のメーカ追従し支払いを止めると思いますので、今後どうなるか注目の事件です。

朝日新聞より

家庭用DVDレコーダーによる番組などの私的コピーについて、機器メーカーが俳優や放送局などの側に著作権料の一種として「補償金」を支払ってきた制度の 是非が争われた訴訟の判決が27日、東京地裁であった。大鷹一郎裁判長は「補償金支払いは法的強制力を伴わない抽象的な義務に過ぎない」とし、デジタル放 送用の新機種での支払いを拒んだ東芝に対する著作権団体の請求を棄却した。団体側は控訴する方針。

訴えていたのは、俳優、放送局、映画会社などの各団体でつくる「私的録画補償金管理協会」。

機器メーカーは、出荷価格の1%分の補償金を販売価格に上乗せして消費者から徴収し、協会に支払っている。著作権法は「メーカーは補償金の請求、受領に協力しなければならない」と規定してきた。

東芝はこれまで、番組が無制限にコピーできるアナログ放送対応の従来のデジタル機種については補償金を支払ってきた。しかし、「ダビング10」でコピー 回数が10回に制限されたデジタル放送専用の新機種については著作権が既に保護されているとして、2009年2月~9月分の補償金約1億4千万円の支払い を拒んだ。

判決は、デジタル放送用の新機種も補償金支払いの対象になるとは認定したが、「あえて『協力』という抽象的な文言を用いており、協力義務は法的強制力を 伴わない」と解釈し、新旧を問わず支払いは強制ではないと判断した。補償金の制度は1993年から始まり、録画補償金の年間総額(09年度出荷分)は約 25億7千万円。

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