2.4後楽園、対曙戦決定、博徒安田忠夫引退興業

安田引退ポスター

プロレスファン以外の皆様は安田忠夫という男をご存じでしょうか、プロレスラーとしての実績はトータルで見るとたいした事はないんですが、問題児というか師匠であるアントニオ猪木ですら呆れるほどの存在でして、世間からいうダメ人間で、才能があるけどアカン子フェチの自分が好きな選手の一人なんです。

この度プロレス界とケジメをつけて2月4日の後楽園ホール大会をもちまして引退することになりました。

安田忠夫の略歴

1979年大相撲入門86年に入幕した四股名は孝乃富士忠夫、同期には元横綱双羽黒の北尾光司、小錦などがいる、勝ち負けのムラが多く92年に廃業し新日本プロレスに転向。

プロレス転向涙のデビュー戦

大相撲で問題児だった北尾がサンダーストームとしてビガロ相手に東京ドームでデビューに遅れる事約二年、93年に元小結として期待され新日本プロレスに入団した、デビュー前のコーチに馳浩(現自民党議員)がいて厳しく指導しデビュー戦の相手も馳が務めた、デビュー前の状態がよほどダメだったのか、安田のデビュー戦に当時の若手の多くがセコンドにつき小島聡が泣きながら声援を送る異様な光景であったと記憶している。

プロレスのデビュー戦でセコンドが泣いている試合ってこれ以外に見たことがないが、今思えば、この時から安田には感情移入させる何かがあったと思う。

期待のでくのぼう

当時新日本プロレスでは猪木の黒パンが主流で赤パンは馬場のイメージが強かったが、当時の社長の坂口征二は大型の安田に特別の期待を込めて、坂口の入場テーマ曲であった荒鷲のテーマと坂口のトレードマークの赤パンも継承させている、安田がまともなら新日本の社長候補になっていたかも知れない。

しかし期待とはうらはらに、新日本プロレスのレスラーは安田より体が小さくスピードが速く試合のスタイルがかみ合わず、どんくさい試合運びでツッパリからコーナーに押し込んでからのダブルアームスープレックスのコンボ以外特に見せ場がなく、でかいだけの冴えない中堅レスラーになってしまった。

なまくらでもガチンコに強かったレスラーとしての転機

冴えない中堅レスラーとして定着してしまった安田であったが、小川直也が橋本真也を潰し大乱闘の最中、安田はUFOの格闘技軍団の若手であった村上をぶんなぐり乱闘で圧勝、飯塚が村上を病院送りにしたと言われているがVTR見る限り安田が一番やばかった、そんな事を知ってか、大晦日の格闘技が定着する走りとなる1999年12月31日の大阪ドームでINOKI祭りで暴走王として手が付けられない小川の対戦相手に安田をぶつけた。

ゴングがなると相撲ばりの鋭いぶつかりで小川に先制成功そのまま倒してストンピングの雨あられで一方的に小川が責めあわやと思わせたが、安田が一呼吸した隙を見て小川が逆襲に成功してかろうじて勝利を収めたが、試合を生で見た感想として安田強しが印象に残った、安田の潜在能力は小川を凌駕しているとさえ思わさせた一戦だった。

イチかハチだから博打

相撲の現役時代は負け越しが多くても金星をよくとっており、本気のスイッチが入るムラが多かったみたいで、それを実証するように博打的に上がった総合格闘技で佐竹を破り、2002年K1の看板選手のジェロム・レ・バンナから勝利をおさめ一躍時の人になるが、先にあげた小川戦が転機にとなる、K1一戦だったと確信している。

ピークから逆転悪役転向解雇まで

バンナ戦から一か月新日本プロレスの最高峰IWGPベルトを巻きレスラーとしての実績も残したが天山相手に一度防衛したがすぐに転落、長州力が離脱した穴埋めに、星野勘太郎(故人)がアントニオ猪木親衛隊という目的で魔界倶楽部を結成し悪役転向、村上一成や魔界マシン、魔界4号5号破利魔王’z(ハリマオーズ)柴田勝頼 長井満也などのリーダーになり、花札入りのタイツを新調しバクチキャラを印象付けた、格闘技色の強いヒール軍団を作ったが、猪木が絡んでいるのにヒールとか、魔界倶楽部のギミックにつきあう正規軍にも熱気が不足し、ファン不在のカオス状態になり、新日本の業績がいちじるしく低下し、新日本プロレスの再生に下着メーカー大手のトリンプの元社長の草間氏が就任。

試合の無断欠場等安田の素行不良がプロレス畑でない草間社長の逆鱗にふれイザコザが表面化する、地方大会で安田が解説席に勝手につき好き放題しゃべっ事も含めて、プロレス的な仕込みと思ったが、本当に解雇されてしまった。

新日本を解雇され、フリーとなってZERO1MAXで安田の更生をギミックにしたり、ハッスルに出場する。

この頃新潟のパチンコ店のホールスタッフに就職していてレスラーと二束のわらじをはいていた。

猪木もあきれる安田のキャラ

後にアントニオ猪木が旗揚げするIGF(イノキ・ゲノム・フェデレーション)に出場、猪木の多くの弟子が猪木のリング上の部分を継承したが、安田はリング外の猪木の持つデタラメの部分を色濃く受けており、安田が記者会見中に猪木にニヤニヤしながら金をせびったり、ニヤニヤしながら金がないから試合に出してと、どうしようもないバカ息子のような態度で猪木を頼るシーンが恒例になりつつあったが猪木もそんなダメな安田を嬉しそうに叱咤したり条件をつけてチャンスを与えたりと、ほかの弟子にはない特殊な愛情を注いでいたように見えるが、もらったチャンスがジョシュバーネットなど頂点の選手との対戦と非常に厳しく年齢的な衰えもあって、猪木の期待に応えられず、試合からフェードアウト。

借金苦自殺未遂

猪木に博打禁止を命じられている最中も河原で麻雀打っている親父達を見学するほどの博打好きで、大相撲時代から金が入ると博打につっこむ癖が抜けず、博打が原因で離婚するなど、安田の博打は生活に悪影響を与えている、そんな中レスラーに金を貸すのは闇金ぐらいで金利に困ったのか2007年に練炭自殺をするも奇跡的に後遺症を残さず一命をとりとめたが、一時危険な状態だった。

問題児も心配する問題児

プロレス界の問題児ことケンドー・カシン石沢常光がそんな安田を心配し、兄の経営する養豚場に就職させるが、2010年に退職したらしい。

そんな世話になったケンドー・カシンについても後の記者会見で恩義も感じていないような発言をするなど、どこまでも食えない男である。

2010年大晦日で爆死

恒例の猪木に金をせびるため猪木がプロモートしたDynamite!!に乱入、ダイナマイトをまとったコートを着て猪木に金をせびるついでに「現金があれば何でもできる」シャツを売り込みたかったようだが失敗したとブログに書かれている。

日本とプロレスからおさらばしますの理由

一言で説明すると、海外で相撲を教えるために渡航費用を稼ぐために引退興行を行う。

詳細は主催者の発言を引用します。 ■引用元リンク

「安田さんと出会ったのは、石澤(常光、ケンドーカシン)さんからの紹介でした。安田さ んと会ってみると、相撲の話が非常に面白くて、技の解説だったり、しきたりとか・・・ この人は相撲の歴史の中で生きてきた人なんだと。

相撲に対して愛情を持っている人だな と感じました。 安田さんに、〝相撲を教えないんですか?〟と聞いてみると、〝僕はイメージ悪いから日本じゃ誰も教わりたくないでしょ〟っておっしゃったんですよね。もったいないなと思い ました。相撲で小結までいったという、この経験を何らかの形で活かしてもらいたいな と。

日本でイメージが悪いならどこか海外でやりましょうという話になりました。ところが、 ご存じのように安田さんにはお金がない。そこで、引退試合を開催することにしました。 今回の試合チケットが通常のプロレスよりも少し高いのはそういう理由があります。安田 さんを気持ちよくプロレスから送り出し、相撲という彼のバックグラウンドに帰していく ための試合です。終わりなんですけど始まりの試合なのです。 現時点では安田さんは二試合に出場します。

さらに、もう一、二試合、交渉中です。一試 合は安田さんに対戦してもらいます。相手は、安田さんに関係のある方で、誰もが名前を 知っている方です」

安田忠夫からの挨拶
「本当にこの試合が最後で、もうプロレスには戻りません。そのつもりで試合のカードを 組んであります。 私はそこら中に借金はしておりますが、お客様に借金をしたことはありません。見に来 ていただけるのであれば、多少高いかもしれませんが、満足のいくプロレスを見せたいと 思うので、2月4日はぜひ後楽園にお越しいただくのをお待ちしております」

引退試合の質疑応答

こちらも主催者のものをそのまま引用します。 ■引用元リンク

Q: 今まで発表された中の一日2試合に、さらに1試合追加されるという話ですが、1日に複数の試合を行うというのは無謀だと思うのですが……
A:安田「勝って辞めたいのが人間ですから……、勝つ可能性が増えるように試合数を増やしています。もうこれで日本のリングに立つつもりはないので、思い残さないようにマッチメイクしてもらいました」

Q:複数の試合を戦える自信はあるんですか?
A:安田「それくらいは今までの経験でなんとでもなる。練習もしてきましたから」

Q:売り上げの収益をまた博打に使っちゃうということはないんですか?
A:安田「正直、私はお金には一切触りません。全部触るのは田崎さんですから」
田崎「最初からそのことを約束して、試合を組みました。安田さんがチケットを売る時でも、お金は僕が管理するということになっています。安田さんのことは人間的には信用していますけど、お金的にはあまり信用していないので(笑)」
安田「そういうことです。ですから、出場されるみなさんにギャラを払わないとか、そういうことはありません。出場する選手も、この記者会見を見て安心してもらいたいと思います」

Q:そもそも、なぜこのタイミングで引退しようと思ったんですか?
A:安田「元々引退しているようなものなので、まあ正直こんな言い方するとプロレス界の方から怒られるかもしれませんが、その辺のシリーズに出たとして も、その辺のサラリーマンぐらいしかお金がもらえないなんて、プロレスしてる意味が無いでしょう。それでやってる人たちは偉いと思いますけど……僕はでき ないので。それなら一回完全に線を引いて、ここに書いてあるように、〝プロレスをおさらばします〟するというのが本音です」
田崎「ちょうどジェロム・レ・バンナとの試合が約10年前。〝10年前くらいだったら、俺の名前を覚えてくれているから、こういう時に去っていきたい〟という安田さんの美学だと僕は認識しています」

Q:安田・大谷晋二郎×高山・鈴木がメインイベントという形ですか?
A:安田「そういうつもりです」

Q:なんでこのカードを組もうと思ったんですか?
A:安田「そりゃもちろん、一応、一番信用できるパートナー。まあ、晋二郎がいれば、この二人のうちどっちかに勝てるでしょう。勝って、おさらばしたいので、正直大谷君頼みのところもあるんですけど…まあそんなことも言ってられないので、僕も頑張りますけど」

Q:高山、鈴木という相手については?
A:安田「彼らはほかの団体のベルトも巻いてますし、そういう人から勝って辞めていけるんだったら最高じゃないですか? そのために俺一人じゃ無理だから パートナー選べって言ったら……晋二郎しかいなかったんで。そしたら晋二郎が気持ちよく受けてくれたんで、お願いするような形になった。心強いパートナー ですから。ケンドーカシンよりはいいんじゃないですか? 裏切りがないから。晋二郎については、俺が裏切ることがあっても、晋二郎が俺を裏切ることはな い。
今回、僕は晋二郎を裏切ることはないと思います。黙って晋二郎についていけば、WINが待っていますからね」

Q:追加される試合に安田さんは出場されるんですよね?
A:安田「出なきゃいけない相手だったら出ます」
田崎「そういうつもりで安田さんに最後まで完全燃焼していただきます」
安田「理想としてはバンナとか、武藤さんでもいいし、蝶野さんでもいいし。ちなみに馳さんに言ったら、断られました。〝俺は引退した身だから、花束くら い、(国会の)委員会がなかったら持って行ってあげる〟って。不肖の弟子なんです。僕の中でプロレスの師匠は馳さんか橋本さんなんで。猪木さんは別です よ」

Q:横綱(曙)とは相撲時代に対戦されていますか?
A:安田「みなさん横綱横綱って言うので、非常に安田は腹が立つんですけど、僕にとって横綱は千代の富士、北勝海とかであって、曙は曙でしかありません。ただのでくの坊。正直そんな奴に負ける気も無いんで。
相撲時代は…1勝1敗です。彼がヒラの時ですけど」

Q:ゆくゆくは、ブラジルで相撲を教えて、そこで育てた力士を、日本の部屋に送り込むつもりですか?
A:安田「僕も総合格闘技をかじってますから。ブラジル人の身体能力の高さは十分わかっています。モンゴルに対抗できるのは ブラジルしかないっていう気はしますね。
お世話になった、千代の富士さん、北勝海さん、霧島さん、大寿山さんのところ、最低四人は送り込みたいですね。この四人には足を向けて眠れないので。もちろん、親方(北の富士)は別格ですよ。親方はアントニオ猪木さんみたいなものですから」

Q:猪木さんには今回の件は連絡したんですか?
A:安田「一応しましたけど、IGFが福岡であるらしいので、その辺で忙しいんじゃないんですか」

Q:猪木さんはそのTシャツ(背中に「現金があれば何でもできる」と書かれている)はごらんになりましたか?
A:安田「猪木さんは笑ってました。このTシャツは当日売ります。是非会場に来て買って下さい」

Q:石澤さん(ケンドーカシン)は今回出場されるんですか?
A:田崎「僕は出場してほしいですけども……」
安田「みなさんが知ってる通り、彼は大会を壊す恐れがあるんで要りません!要らないです。どうしても出たいって言うなら僕の前にやらせて(試合させて)やってもいいと思いますけど。
田崎「一応、石澤さんにはリングサイドのチケットを用意してます」
安田「要らないよ、そんなの。第0試合用意してありますって言えばいいんだよ」

Q:ちなみに、試合のことはお嬢さん(タレント、AYAMI)には…
A:えっ、お嬢さん? 知ってます!かなりチケットを売ってもらってます。はい。

ブラジル力士育成へ

記者会見でお世話になった千代の富士さん北闘海さんに恩返しできるように頑張りたいと、意気込みを語った、数年後には安田の弟子のブラジル人が白鵬に挑んでいるシーンが見られるかも知れない。

相撲時代は格下だった曙はでくのぼう呼ばわり、大物参戦カード決定分

  • 1.試合 <オープニング・マッチ>安田忠夫×曙
  • 2.試合 嵐&維新力×ヒロ斎藤&長井満也
  • 3試合 田中将斗&佐藤耕平×金村キンタロー&吉江 豊
  • 4.<安田記念タッグ> 安田忠夫&大谷晋二郎×高山善廣&鈴木みのる

いい加減な安田なので、記者会見通りにイベントが進行するか怪しいものであり、1試合で安田が潰れてしまってそのまま終わりそうな気もするし、そこら辺の不安定感がプロレスファンにとって面白い部分で、勝つまでやめないって言っているのと4試合と従来の興業より試合数が少ないのも隠し玉を持っているような、妙な期待感があります。

興業を仕掛ける田崎健太氏とは

田崎氏の名前を今回初めて見たのでプロレス業界の人ではないと思った、業界外の人間がレスラーの人生に共感を受け引退後の生活まで本人の経験が生きる形でプロデュースするのは初めての試みで有意義なことです、部外者で性格が難しいレスラーをブッキングをするには表面にでていない苦労があったと想像できます。

サイト週刊田崎よりプロフを引用。

田崎健太

1968年3月13日京都市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、小学館に入社。『週刊ポスト』編集部などを経て、1999年末に退社。サッカー、ハンドボー ル、野球などスポーツを中心にノンフィクションを手がける。

著書に『cuba ユーウツな楽園』 (アミューズブックス)、『此処ではない何処かへ 広山望の挑戦』 (幻冬舎)、『ジーコジャパン11のブラジル流方程式』 (講談社プラスα文庫)、『W杯ビジネス30年戦争』 (新潮社)、『楽天が巨人に勝つ日-スポーツビジネス下克上-』 (学研新書)、『W杯に群がる男たち―巨大サッカービジネスの闇―』(新潮文庫)、『辺境遊記』(絵・下田昌克 英治出版)。

早稲田大学非常勤講師として『スポーツジャーナリズム論』を担当。

早稲田大学スポーツ産業研究所 客員研究員。日本体育協会発行『SPORTS JUST』編集委員。創作集団『(株)Son-God-Cool』代表取締役社長。愛車は、カワサキZ1。

創作集団というのは活動の内容が良くわからないんですが、色々やられているようです、レスラーの引退後の転職が難しい中こういう形での実績はレスラーの引退に希望を与えるかもしれませんので、成功を期待しています。

チケット情報

前売/当日
■特別リングサイド ¥15,000
■アリーナ(東西) ¥7,500
■安田忠夫応援シート ¥10,000
■スタンドA ¥5,000
■スタンドB ¥3,000
●チケット購入用アドレス  yasuda.intai0204@gmail.com

◎e+(イープラス) http://eplus.jp/battle/ (パソコン&携帯から)
◎チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード 817-813) http://t.pia.jp/ 〔ぴあ店頭販売、セブンイレブン、サンクス、サークルK各店〕
◎ローソンチケット 0570-084-003 Lコード 35108 http://l-tike.com/

引退に向けて安田のブログが面白い

安田忠夫引退興業実行委員会のブログ

このブログで安田の動向を逐次更新していて、通常は無視するマスコミの語情報まで訂正していて安田の表情が面白いブログです、引退後したら更新が止まるかもしれませんが、ブラジルでの元気な姿をたまにでも更新してほしいものです。

レジェンドの長州vs藤波についで当たりの興業になる予感がします。